第12章 第11セット
*岩泉side*
また負けた、、、。
俺の力が、技術が、足りないせいで、、、
一人になり考えていたら隣に誰か来た。
ふと視線を向けると優がいた。
なんでっ、、、ってそりゃ幼なじみだし知ってるか、、、。
今までならこうゆう時は俺と優で試合の反省点やアドバイスを話しあっていた。
けど、今はしたくなかった。
会いたくなかった。
優はただ俺の隣に居るだけ。
いつもかけられるはずの言葉が無い。
それがとてつもなく不安で、苦しくて、
そして、イライラした。
イライラは募るばかりで爆発寸前だった。
「一人にしてくれ」
当たりたくなくて、そう言ったのに、あいつは戻らなかった。
そしてついに俺の中に溜まった負の要素が爆発し、
「一人にしてくれって言ってんだろッ!!!喋れもしねぇくせに来んじゃねぇよッ!!!お前に傍に居てほしくねぇんだ!!」
気づけば優に怒鳴っていた。
気がつけば優はフラフラしながら戻っていった。
、、、っ、クソッ、、、何なんだよ、、、
なんでッ、、、
なんでこんなに、スッキリしてんだよッ、、、
罪悪感が湧くとともに心の靄が少し晴れた気がしてひどく戸惑った。