第12章 第11セット
*優side*
みんなが心配して声を掛けてくれて、足元の覚束ない私を、徹が支えてくれた。
及「岩ちゃんは?一緒じゃなかったの?」
一の名前を聞いて私は、思わずビクッとしてしまった。
及「、、、岩ちゃんと何かあったの?」
いつもより低く、落ち着いた声でそう問いかけてきたけど、私は何も説明できなかった。
一に言われたのは、私を拒絶する言葉だったから。
そんなの、、、言えるはずがなかった。
及「はぁ、、、。とりあえず、座って?だいぶ顔色悪いから。」
そう言って徹は私に飲み物をくれた。
花「及川ー。俺ら岩泉探してくるわ。」
及「あー、うん。お願いね」
貴大と一静の二人が一を探しに行っている間、徹はずっと傍にいて背中をさすってくれていた。
その手はとても暖かくて、落ち着いた。