第4章 闇の彼方まで
「………ここ?」
それからは彼の指はその一点を責め続けた。
「やっ……やめっ………お願い…」
全身を駆け巡るぞくぞくとした初めて経験する感覚に戸惑い、彼に止めてくれと懇願したけれど、彼の指は益々激しく膣内を弄くる。
一本だった指が二本に増やされ、ぴりっとした痛みと共に何かが漏れ出しそうな感覚に襲われた。
「だっ……だめ………何か……が…」
「いいよ。……有希…達っちゃっても……ほら。」
ぐちゃぐちゃと激しい水音を立てて、彼の指が一層激しく私を掻き回した。
「いっ…やあああ………ああ……………」
全身が硬直し、爪先までぴんと強張らせた私の中から愛液とは違うさらさらした液体が一気に吹き出し、彼の腕の辺りまで飛び散った。
はあはあと荒い呼吸を繰り返しながら、私は自分の身体に起こった変化に驚き、怯え………恥じた。
彼は私に見せ付けるように、その濡れた指をぺろりと舐めて「美味しい」と呟く。
頬を桜色に上気させ、今だ呼吸が整わない私は、生まれて初めて経験した絶頂と、それに溺れてしまった淫らな自分に対する失望……
言葉では説明しきれない色々な感情に捕らわれ、またぽろぽろと涙が溢れ落ちた。
彼はその涙を舌で舐め取ってから
「有希、凄げえ可愛い……俺、もう我慢出来ねえし……挿れるから…」
そう言って私の両脚の間に膝立ちになり、脹ら脛を高く持ち上げ秘部を露にすると、先走りを滴らせ痛いほどに膨張している牡茎の先端をゆっくりと膣口に捩じ込んだ。
ぐじゅり…と卑猥な音を立ててそれを呑み込んだ膣口は、指とは比べ物にならない圧倒的な質量にめりめりと悲鳴を上げる。
「………うわっ………きっつ…」
彼は牡茎を更に奥へ差し込もうとするけれど、硬い肉壁に阻まれて思うように進まない。
「有希、もっと…力…抜けって………」
そう言われても自分ではどうしようも出来ない私は、犬のようにはっはっと速く浅い呼吸を繰り返し、下腹部からじんじんと沸き上がる痛みに耐えながら、彼にこれ以上は無理だと懇願するように首を振った。
「……っく……ちょっと…痛てえだろうけど……我慢しろよ…な」