第5章 俺の気持ちは
「ねぇねぇ!なお!次の休み遊園地に行きたいぞ!」
「んー?遊園地?」
カレーをもう少しで完食するという時、俺の3倍くらいの量を俺よりも早く完食したアルが前のめりになりながらキラキラした目で言ってくる。
次の休みかぁ…と思いながら口をもぐもぐ動かしながら考える。
(遊園地かぁ、もう最近は全然行ってないなー
それに、どこの遊園地に行こう……あ、そういえば)
「遊園地か、良いね
遊園地と言えば山梨にすんごい長くて怖いから途中でギブアップする人が続出するお化け屋敷があるってテレビで見た事あるなぁ、隣の県だしそこ行く?今凄い人気みたいだよ」
「凄い長くて怖いお化け屋敷……?
むっ、むむっ無理なんだぞ、あ!怖いって訳じゃないぞ⁉︎」
お化け屋敷の単語が出た途端顔を真っ青になり首をブンブンと振り拒否するが怖がりでない事を否定するアル。
どうみてもお化け屋敷が怖い、行きたくないという感情が顔に出ている。
「直人、こいつ、怖がりだぜ」
「なに言ってるんだいアーサー!そんな事ないぞ!」
「じゃあ、そこ行くか?日本一長いお化け屋敷」
「俺はヒーローだからね!全然平気なんだぞ!」
(お化け屋敷苦手だよね、アル…なんか意地はっちゃったけど、どうしよう。
この感じだと違う遊園地にしたらアルがもっと拗ねるのは確実だから…あ、別にその遊園地に行ってお化け屋敷に入んなきゃ良いんだ、遊ぶ乗り物はいっぱいあるんだから)
「じゃあ、富士急ヘタランドに行こうか
…あ!俺次の休み3日あるんだよね、どっか泊まる?旅館とか」
「やった!なお、3日休みなのかい?」
「え、直人、良いのか?その無理すんなよ?」
アーサーの言葉にすぐ、アーサーはお金の心配をしているのかと分かった。
(俺が提案してるんだから心配しなくて良いのに…
あと、2人が喜んでくれるなら俺は満足だよ)
「いーの!じゃ、決定ね!
あーっ、すっごい楽しみ!富士急で楽しんで旅館でしっぽりと身体を休められるのかー、考えるだけでテンションが上がってくるなぁ」
今日、寝る時にインターネットで泊まるところ調べて予約しとかないと…
「なおありがとう‼︎
俺…すっごい楽しみなんだぞ‼︎」
「ありがとう直人」
2人の笑顔に俺は早く休みにならないかなぁと強く思ったのだった。