第5章 俺の気持ちは
「その子は本田の事が好きなのよ!大好きなの!
イライラもやもやはそのもう1人の友達に対して嫉妬してるんだよ。…というか、キスされてからの気持ち分かってくれた?って言葉さ、普通に告白でしょ。普通分からないかなーー」
ビシッと人差し指で差される。
俺はその息継ぎをせずに勢い良く言われた品川の言葉に頭が真っ白になって身体が動かなくなっていた。
(アルが俺の事、好き…?)
「え、えっ、俺の事が好き⁉︎が、外国人だからそういうコミュニケーションかと思ってた」
「「えぇ⁉︎外国人⁉︎」」
「ちょ待て!外国人て、お前英語喋れねーだろ‼︎つーか、金髪?目の色は?」
日本人だと思っていたのか外国人、と言った俺に2人はまた驚いた顔をして俺にお説教するように俺の前に立っていた品川はもっと詳しく聞きたいのか俺の横に座った。そして蓮はというと…
俺の方をガッと掴み怒りと興奮が混ざり合った顔でがくがくと揺らされる。今蓮の頭の中には金髪の美人でも思い浮かべているのだろうか。
このままでは酔う、ぐっと蓮の肩を掴み止めさせる。
「うわっ、やめてよ!俺、英語は喋れないんだけどその友達は日本語が凄い上手いから大丈夫だよ…で、髪は金髪で目は青」
「おおおっ、アメリカ人か?俺もお近づきになりてぇ〜‼︎それで?日本語がペラペラ?頭も良いのかよ!
はぁー、まじで羨ましいわ」
頭をぐしゃぐしゃと掻き回し本当に悔しそうな顔をしている。
その子が男っていったら蓮はどんな顔をするだろうなぁ。びっくりするだろうな。
「あのさ、もう1個質問いい?」
「なんだよ、これ以上なんかあるっていうのかよーっ」
「もー、うるさいな蓮は。本田、質問いいよ」
「ありがとう、えーと、もう1人の友達の話なんだけど、あ、こっちの子も外国人で、日本語上手くて目が緑色の金髪のイギリス人なんだけどさ……
その子にもされたんだよね、で、された後気持ち悪い?って聞かれてううんって言ったらホッとしたような顔をしたんだよね…これも、もしかして…」
「待て待て待て、お前の急展開に頭が混乱してるんだけど。え?何?アメリカ人とイギリス人の金髪美人に言い寄られてんのか?何その外国人モテ期は。」
「そのイギリス人の子とアメリカ人の子ってどうやって知り待ったの?今までそんな友人いるって聞いた事無かったからさ」