第3章 この2人はスゴイ可愛い
………どうしてこうなった。
今の状況を簡単に説明すると………
アルに、押し倒されてズボン脱がされてる。
「ゔーっ、俺っ、見てたんらぞー、アーサーがぁなおにフェラしてたとこぉ〜、なんか悔しいから俺もするんらぞっ!」
「えっえっ、ちょちょちょ待って待って‼︎」
少し前に遡る…………
「アーサー、そんなにピッチ早くて大丈夫?」
お酒を水のようにガッパガッパ飲んでいるアーサーに呆気にとられながら、そんなに早く飲んで大丈夫なのかと心配になる。
「あー?大丈夫だ。エールは水みたいなもんだし
しっかし、日本の酒は美味いな!」
(み、水…………)
俺はビールを水のようには飲めないのでおつまみをつまみながらちびちびと日本酒を飲んでいた。
「ねー、なお、今君が飲んでいるのって日本酒かい?俺も飲んでみたいんだぞ!」
今までビールと酎ハイを飲んでいたアルがじーっと興味深々そうに手に持ってる徳利を眺めている。
日本酒の雰囲気に合わせようと徳利に日本酒を入れていた、前買っていて良かったと思う。
「おいしいよ、はい。これ持ってね」
「小さいね、この容器!…でも日本っぽくてなんか好きなんだぞ」
もちろん、お猪口だ。
徳利とセットで売られていたものである。
「なんか、雰囲気でるよね、あと、なんか特別美味しく感じるかも。どっかで日本酒って飲む容器によって全然味が違うって聞いた事があるから」
トクトクトク……とアルが持っているお猪口に日本酒を注ぐ。
嬉しそうな顔をしながらグッと一口で飲み干す。
「日本酒……すっごく、美味しいんだぞ。もっと飲みたい」
「じゃあ、徳利に日本酒注いどくね。無くなったらまた新しく注いで飲んで良いから!」
「OKなんだぞ!」
日本酒をお気に召したのかほんのり赤くした顔でどんどん日本酒を煽っていく。
アーサーはビールからウイスキーに変更していた。グラスに氷を入れストレートで飲んでいる。
あんな度数が高いのにすごいなぁと思ったらアーサーはちゃんと飲み方を分かっていればウイスキーのストレートは誰でも飲めるのだという。
「ウイスキーは香りを楽しみながらゆっくり飲むんだ。
一口で二、三十分楽しめるって言われてるくらいだからな」
なんかすごい大人の色気というのを感じた。