第3章 この2人はスゴイ可愛い
「ねぇ、アーサーの好きな食べ物とか飲み物とかなんかある?」
「えっ、アーサーの好きなものかい?
えーとね、紅茶かな。アーサーは無類の紅茶好きなんだぞ」
「アーサーの飲む紅茶はなんか凄い高そうだけど…コンビニの紅茶でも大丈夫かな………」
そう言いながら無糖の紅茶、フレーバーのついた紅茶を数個カゴの中に入れた。
(まぁ…飲まないって言ったら俺が飲めば良いしね)
買い物が終わった為会計を済まし、外に出る。
いるかな?と思いあたりを見渡すと……ヤンキー座りをしたアーサーが、コンビニの前に座っている。
(なんだろう……なんという、ヤンキー臭……)
足音で買い物が終わったのかと分かったのか、バッと顔を上げ
「おっ…おせーよ‼︎」
と言いながら拗ねた顔をして、俺たちの方へズンズンと歩いてくる。
「ね、だから言っただろう?アーサーは待ってるって」
万遍の笑みをしながら俺に耳打ちしてくる。
安心と微笑ましさで俺はクスっと笑いながら顔を縦に降る。
「アーサー、待っててくれてありがとう。
あのね、アルがアーサーの好物は紅茶だって教えてくれたんだ。だから、市販の紅茶で悪いんだけど紅茶、何種類か買ったんだよね。良かったら飲まない?」
「……っ、しょ、しょーがねぇな…飲んでやるよ!」
顔の表情が明るくなって良かった。
アーサーはあんまりポジティブ的な感情を表現するのが消極的だけど、顔にすぐ出るから分かりやすいと言ったら分かりやすい。
「あと、荷物持ってやるからよこせ。」
んっ、と手を伸ばしてくる。
飲み物類はアルが持っていてくれているから俺は惣菜やお弁当類を持っている。両手に袋を持っていたから、ありがとう。とお礼を言いながら片方の袋をアーサーに手渡す。
「んじゃ、家に戻ろうか。
アル、結構お酒とか飲みのもとか持ってるけど大丈夫?持てる?」
「こんなの別に重くないんだぞ」
「こいつは怪力だから、気にすることねぇよ。」
「HAHAHA☆貧弱な君とは違ってね!」
うるせぇ!と言いながらアーサーは歩き出す。
それに追いつくように俺たちも歩き出した。