第3章 この2人はスゴイ可愛い
「へー!そんな違いがあるんだね!
確かにその理由ならコンビニにアメリカのスコーンがあるのも頷ける」
そう言いながらそのスコーンをカゴに入れる。
アルは俺の反応が嬉しかったのかまだドヤ顔している。
そしてドヤ顔をしているアルをイギギギ…とアーサーは睨みつけている。
「は!俺んちのスコーンはコンビニに置くほど安くねーんだよ!
つーか、俺んちのスコーンならお、俺がつくってやんなくもないぞ!いや、べ、別にお前らの為じゃなくて俺の為なんだからな!」
「アーサー、スコーン作れるの?すごいね!」
「いやいやいやいや‼︎なお‼︎アーサーの作ったスコーンは食べちゃだめだぞ!あれはスコーンじゃなくて炭なんだぞ!ダークマターだぞ!」
……だ、ダークマター?そして、炭?
スコーンなんじゃ、ないの?
アーサーのツンデレに続きアルが真っ青の顔になって食べちゃだめだと言う。
アーサーのお手製スコーン=炭(ダークマター)
って事?え、どうしたらスコーンが炭になるの?焼き過ぎ?
「え、え、ダークマター?」
「はぁ⁉︎ダークマターでもねぇし、炭でもねーよ‼︎
直人今度作ってやるからくっ…食ってみろ!俺のスコーン、お、美味しいんだからな!」
「寝言はやめてくれよ、アーサー。
国だってアーサーのダークマターを食べたら失神して悪夢を見てうなされるのに人間のなおが食べたら死んじゃうぞ!」
「ばっ……ばかぁあああぁあああ‼︎‼︎」
「ちょっ‼︎アーサー‼︎」
アーサーは泣き叫びながらコンビニを出て行ってしまった。さっきアーサーをみて赤面してた子はポカーンとした表情で固まっている。
(アーサーを追いかけて励ました方が良いんだろうか…)
と思いアルにちょっと待ってて、と言おうとしたら
「はー…、別にあの人を追いかけなくたって良いんだぞ。きっとコンビニの外にいるはずだから。
その前にお酒を買っちゃおうよ!」
「えっ、んー、大丈夫かな?」
「大丈夫さ!いつもの事だからね!」
「そ、そーなんだ」
アーサーを心配しながらお酒を違うカゴに適当に入れていく。お酒が結構重いなとおもっていたらアルがひょいと持ってくれた。本当にアルは力持ちだなぁ。
……アーサーが好きな食べ物とか買ったら少しは機嫌良くなってくれるかな?