第2章 この2人は個性が強すぎる
スッキリしながらトイレからでてくると…
なんだか2人が女子に囲まれている。
「すごぉーい!ちょーかっこいい!あの、暇だったら私達と遊びませんかぁー?」
「ね、ね、お願いしますよぉーっ」
こ、これは…族にいう…ぎ、逆ナン⁉︎
トイレが終わるまで数分間だったというのにこの短い間で逆ナンされるとは…ふぅ、イケメンの力恐るべし。
「んー…どうすればいいんだろー?」
ここで逆ナンが終わるまで見ていればいいのか、早く断るかなんだかしてくれ、と思いながら2人を見ていると
アルが俺の存在に気付いた、するとパァアと顔が笑顔になり
「あ、ダーリン!トイレ終わったのかい?
…て事でみんな、ごめんな!今俺たち今デート中だから邪魔しないでくれ!」
「あぁ…そういう事だ、んじゃ」
そう言い残すと俺の所にくる。
だっダーリン⁉︎
「え…っは⁉︎ちょっ」
するとアルが耳元で
コソッ「ごめんなお、今はそーいう事にしておいてくれないかい?まずここから逃げるぞ」
「んじゃ、いこ!ダーリン☆」
「は、はい…」
アルに手を取られる、アーサーは俺の隣を人取っている。
あぁああああ、なんだこの状況⁉︎
ポカーンとする女子達をよそにアルはぐいぐいとこの場から離れようと足を動かす。
そしてやっと人気のないところについたところでアルは手を離した。
「ちょっ、ダーリンってなんですか!」
「いやぁ…あそこから脱出するにはあの方法しかないと思ってね!」
「だとしても!」
あの女子達に思わぬ誤解をされてしまった。
いや、誤解を作ったのはアルなんだけども…
もう人気のある所に行くの嫌だ、またあの女の子達にあったら何言われるか分かんないし…
ぐるぐるといろんな事を考えていると
「……ごめんよ、怒ったかい…?」
しゅんとして泣きそうな顔で俺を見る。
(こんな顔されちゃ、怒るに怒れないよ‼︎)
「俺もアルの案にのったし…すまん…」
(あぁああっ‼︎こっちも‼︎)
「怒ってない!怒ってないです!
さっきの逆ナンから逃げるにはそーするしかなかったんですもんね、仕方ないですよ!
…まぁ、もう俺は何にも気にしない事にしました。
日用品買いに行きましょう」
と俺は笑顔で答えた。
こんなイケメン2人のダーリンに一瞬でも慣れたんだとしたら俺はラッキーなんだ。…と思うようにした。