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分からなくても伝われば
第11章 病院
「あの、すみません」
「はいなんでしょうか」
何故松本さんが敬語なのか。よく分からん。まあそれはどうでもいいということで気にしないことにしよう。
「やっぱりナースコール押すべきでしょうか」
「えっ、え、なに苦しいの?え、ちょっ、それは鳴らしてもいいと思うけど」
「違います」
どう見たって苦しそうではないでしょうが。どちらかというと、結構元気です。
「じゃあ、なんで」
彼の言葉に私はしれっと答えた。
「ここに松本さんがいるからです」
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