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君との距離

第2章 オンユアマーク


航side

「これからロングホームルームはじめまーす。担任いないんでとりあえず私が司会やりまーす。クラスのかかり決めるよー。」

モブ女「きゃー!サヤがんばってー!」「ちょっと男子、静かにしなさいよ!サヤの声が聞こえないでしょ!?」「私、サヤのためならどんな係にでもなるわ!」

今日もサヤの人気は凄かった。
男子の俺より絶対人気ある。
ちょっと悲しくなる。
まぁ小学生の頃からサヤはバレンタインチョコの数ずば抜けてるしな…。

サヤは勉強、スポーツ、人間性、全てに秀でたいわゆるチートのような奴だ。

不思議とみんなサヤの言う事を聞いてしまうし、サヤに惹かれてしまう。

サ「とりあえず黒板に書いてあるなりたい係りのところに名前書きにきてー!」

リ「サヤー!サヤはどれやるのー?私、サヤと同じやつやる!」

女子の塊を避けてリサがサヤの元まで走っていった。

サ「わたしー?私はこうやって既に仕切り始めちゃってるから委員長かな。みんなもやりたがらなそうだし!」

リ「じゃー、私、副委員長やる!!」

モブ「ずるいよーー!」「私が副委員長やる!!!」「サヤの隣は渡さない…!」「リサ!早くどけよ!!」

ドン--.

リ「キャッ…!」

サ「リサ…!!…よっと、」

リサが女子の誰かに押し飛ばされて倒れそうになった。
そこを間一髪でサヤが片手で受け止めた。

リ「サ、サヤ…。」

サ「誰が押したの?…はぁ。とりあえず、リサは副委員長やって、リサがやった方がまとまるから。んで、航!!」

航「は、はい!!」

いきなり名前を呼ばれたから声が上ずってしまった。

サ「ふふ…なに怖がってんの。航、あんたは書記やんなさい。あとハルも。」

ハ「え!?俺も…!?」

突然呼ばれたハルもまたビビっていて声が上ずってしまっていた。
サヤは俺の方を向くとさりげにウインクしてきた。
サヤが気を利かせて同じかかりにしてくれたのだ。

航「(姐さんあざっす!!)」

サ「どっちも拒否権はないから。航、後でジュース奢りね。」

航「よろこんで!!」

ハ「なんで俺まで…。」

そんなこんなで結成された議長団。
このあとも着々と係が決まっていき、LHRは無事に終わった。
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