第2章 オンユアマーク
「それにしても石川くんはかわいーねー。航とくっついたら確実にあの子は受けだね。てか、絶対受け。受けにしかさせない。」
「おい、サヤ。そろそろそうゆう話を真顔で話すのやめろ。完全に痛い子だぞ。」
「サヤはいつもおもしろいことを言うね!私にはほとんど意味わかってないけど…。」
「ほら、ここに純粋な子がいるんだから腐った話はやめろ。」
「はーい。でもさお前らはやくくっつけよ。いい加減コッチも焦れてきたわ。」
「え?え?なんの話?」
「ほらサヤ、リサが困ってるからその話はやめ。授業もう始まるぞっ。」
航はサヤとリサをまくし立てて席に戻した。
それからつまらない授業を淡々とこなし部活の時間になった。
「ハル…!」
「あっ、サヤ…。」
ハルが部室に行く途中声をかけられ振り向くとそこには隣の席の荒井サヤがいた。
サヤは男のハルでも惚れ惚れしてしまうほどかっこいい。
いつでも笑顔かつ、クールで女子からの絶大な人気を誇っている。
去年も同じクラスでハルの中では一番仲のいい女子だ。
「どうしたの?サヤ。」
「ハルさ、航と話しててなんか思わなかった?」
「えっ…!?」
内心ハルはかなりビックリしていた。
実際のところハルは航と今日話してかなり楽しかったし、それ以外の感情を抱きつつあった。
あのフワーっとするのような感覚は一体なんなんだろう。
まだ初恋もしたことのないハルにはこれが恋とゆうこともまだ気づいていない。
「とっ、とくになにも思ってないよ…!!!」
「ふ~ん。そっか!引き止めてごめんねっ!じゃあねっ!」
「あ、うん…!」
サヤはあっとゆーまに走り去っていった。
「なんだったんだろう…。」
「(あれは確実に意識し始めてるな…。これからが楽しみだなぁ…。)」
ハルが恋心に気づく前にサヤはすでに見抜いていたのだった。