第2章 オンユアマーク
本当は初日からバンバン話しかけたかったが初めから飛ばしすぎると周りからの視線も痛いし、何より本人に嫌われたら元も子もない。
ここ数日は周りの様子とハルの様子を伺いながら生活していた。
「(この三日で俺はクラスの中心まで上り詰めた…。よって今、若干のボッチになりつつある1人のクラスメイトをボッチから救ってあげている…とゆうことになる。=周りに変に思われないしむしろ信頼度的なのがup&石川ハルの好感度もup!やばい、俺天才…!)」
航はこんな馬鹿げた計算を必死にしてハルに話しかけていたのだ。
最初に言った通り、航はイケメンで気がとても良いから女子にもモテるし男子からの信頼も厚い。
誰も一切、航がそんなことを考えているなんて思っていない。
実際のところ、航は前々からハルに目をつけていたのだ。
ハルは陸上長距離部、航はハンドボール部。
お互いに外部だし、何度かすれ違ったりすることはあった。
なんだかんだであっとゆう間にお昼休みは終わってしまい、全員が各席に戻っていった。
「じゃあなハル!また明日も昼飯一緒に食べようなっ!」
「う、うん…。」
航は今までに無意識で何人もの女子を落してみせた爽やかスマイルでハルに笑いかけた。
「(お、ハルが照れてる…!かわいー!ちょっとだけ赤くなってる…!)」
「(な、なんだこれ…!?なんで顔が暑い…!?)」
それぞれの思いを胸に各席に着いた。
?「やーやー、航っち。やっと石川君と喋れて嬉しい思いでいっぱいだと思うけど顔ニヤけててキモいから。マジキモいから。」
?「ちょっ!サヤっ!なんて酷いことを…!ワタくん泣いちゃうよっ!」
「いや、そんくらいじゃ泣かねーし。サヤのおかげで俺はダイヤモンドメンタルだから。んにしてもサヤ、お前口悪すぎだから。他の子にそんなこと言うなよ~。」
後ろからちょいちょいと背中をたたかれた思うと幼なじみの荒井サヤとサヤの親友、福原リサが話しかけてきた。
「だって、航をからかうのめちゃ楽しいんだもん。」
「だからサヤ、そろそろわたくんがかわいそうだって!」
サヤはサバサバしていてとてもかっこいい女子だ。背も高く髪も短いため、後輩の女子にモテる。
だがしかし、サヤは腐女子なのだ。
リサは少し天然でポケポケしている。とても優しい。
サヤと同じバレー部でサヤの1番の友達らしい。
