第7章 chapter7 夢と現実
【母親視点】
何とか緊急治療室で 呼吸を取り留めたものの
珱祐は相変わらず起きない…
ただ、唸ってる声が聞こえる
きっと、悪い夢を見て戦っているのだろうか
そのとき、ふと声がした
『……だ』
私は、すぐに旦那と先生を呼んだ
「多分、夢から覚めようと必死に戦っているのでしょう」
『…さん』
「此処にいるわよ」
私は、息子の手を握り締め言った
その瞬間、息子が勢いよく起きた
無事、生き返った…それだけで嬉しかった
私は、息子を抱きしめた
「良かったわ…」
しかし息子は思いもしない言葉をはっした
『何で…何で夢から覚めてねーんだよ!お前は母さんじゃない!』
そう言うと突き飛ばした
「おい!自分のお母さんになんてことするんだ!」
『違う!お父さんはこんなんじゃない!』
そう言うと、ドアを出ていった
「ああ…なんてこと…」
私は、崩れ落ちた
あの子には何が見えたの?
一体…何があったの?