第4章 王様闘う
もういいだろうか
もういいのだろうか…
いやまてまて
ヨナとの初めての夜は
もっとこう
ロマンチックに致したい
酔っている彼女の寝込みを
襲うなど
いやいままでそうだったじゃないか
酒を飲み
飲ませ
口説き
連れて帰っては
致す
そう。
それが俺じゃないか
いやいやいや
まて
彼女は特別だろう?
優しく触れても壊れてしまいそうな
この身体は
身体は…
身体…
「…シン様」
「!!…目が覚めたのか」
「はぃ…お酒も抜けてきたみたいです」
「そう…か」
「シン様……一人言言ってましたよ」
「え…」
「私が壊れるって言ってました
大丈夫ですよ、わたし
シン様が思ってるより
頑丈です…
壊れたりしませんから
もっとわたしもシン様のお役にたちたいのです
世界のことまでは
わかりませんだけど
この国やシン様
そして臣下の方々のお役にたてるように
勉強も鍛練も頑張りたいのです…
だけど
あなたは心配性だから…」
俺は恥ずかしい
一人言が
自分の欲望との葛藤なんて
言えない
彼女は
澄んだ目をしている