第4章 王様闘う
彼女を抱え王宮へかえる
眠っている彼女を抱えて歩くのは
これで何度目か
今日君は一体どんな話をしたんだろうか
余程楽しかったのかな
幸せそうに眠っている
ああそれでいい
君は
幸せそうに笑っていればいい
この世界の醜いものは
全て俺が引き受けよう
君は何も知らなくていい
俺に護られていればいい
それでいい。
「ぅ…ン…。
…シン様」
「もうすぐ着くから
眠っていていいよ」
「あれれ…
わたしいつの間にか寝ちゃったのですね…
ごめんなさい
自分で歩けますよ…」
「それは無理だなぁ
かなり飲んだみたいだからね
まともには歩けないさ
だから、ね、このまま。」
「すみません……
ふふふっ」
「ん?どうしたのかな?」
「シン様の香りがします
…ふふふ
幸せだなぁ。」
そういい彼女は
俺の首に腕を絡め
きつく抱きついてきた
(これは…大丈夫か俺)
彼女の自室につき
優しく寝かせる
「スー…」
(よく眠っているな…)
「…シン様
……側にいてくだ…さ…」
(寝言…だよな)
「…シン様
……スー…」
俺は一体何の修行をしてるんだ