第1章 日常と非日常
コンコン。
「どうぞ」
中から落ち着いた、低い男の人の声がした。
「失礼します」
ガラッ。
「本日からE組に転入になった工藤春です。
よろしくお願いします」
「あぁ、連絡は貰っている。
俺は体育教師の烏間だ、表向きはE組の担任をしている」
「英語教師のイリーナ・イェラビッチよ。
くれぐれも、ビッチだなんて呼ばないでよ。
日本人はBとVの発音がなってないんだから」
「イリーナ、それぐらいにしろ。
早速クラスへ行くが、いいか?」
「大丈夫です」
「そうか、着いて来い」
教員室には、殺せんせーと言う人は居なかった。