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君が好きだから

第1章 君との出会い


 やっと校門に先生が来て、私たちを職員室に案内してくれた。いや、案内してくださった……かな?

「えーっと、ああ、浅野さんですね。浅野さんのクラスは、2年F組ですよ」

「にねんえふぐみ……」

 前の学校では2年B組だった。F組、かあぁ……。

「じゃあ、教室に案内しますね。お母様はこちらでお待ち下さい。今日は早退するんでしたよね」

 黒いスーツに身を包んだ女の先生がはきはきとした口調でそう説明してくれる。すごい大人の女性って感じ。
 前の学校にはこんな先生いなかったよ。まず、若い先生が少なかったしね。

 実は私は転勤族で、今までに12回ほどの引越し&転校を繰り返してきた。もう慣れたことだけど、やっぱり前の学校の友だちと離れるのは寂しい。
 やっぱりあれだなあ、前の学校で面白かったのはさくらちゃんがすごくものまねが上手かったことかな。あと、カラオケに行ったときは怜奈ちゃんがボカロを熱唱してたんだよね。何の曲だったかなぁ。すごくいい歌だったような気がするんだけど。
 私は先生の後を追いながらそんなことを考えていた。
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