第8章 閑話
そんな考えが表に出ていたのかもしれない。
イタチ兄さんが、苦笑して「聞きたいことでもあるの?」と聞いてくれた。
さすが我が兄である。
若干7歳にして、気遣いの出来る紳士だなんて。
「イタチ兄さんは・・・その、わたしに褒められると、迷惑?」
思い切ってそう聞くと、イタチ兄さんは意外そうな顔をした。
「そんなことない。どうしてだ?」
「だって、さっきわたしがほめたら困ったような顔してたから・・・」
迷惑だったら心の中だけで褒めるよ!と、心の中で言う。
イタチ兄さんの迷惑にはなりたくないからなー。
嫌われたら生きていけない気がするし。
いや本気で。
「ああ、それはきっとあれだ」
「あれ?」
「俺は、もうアカデミー卒業して下忍になってな」
!?
「だから、ミユキとこんな風に修行できる日も少なくなる、と考えて少し寂しかったんだ」
はにかみながら恥ずかしそうに頬をかくイタチ兄さん。
大人になったイタチ兄さんは、寂しいなんて言わなかったのに・・・(前世情報)。
子供だからか!イタチ兄さん!
萌える!
やばい、これは・・も、もだえ苦しみそう。
「そ、そっか」
「ああ」
・・・
ふたりの間に、気まずい空気が流れた。