第5章 忍者になりたい
それからわたしは本を読みまくった。
最初に渡された奴だけじゃなく、本棚にあるものも勝手に拝借した。
今まで遊んでいた時間をすべて本に費やし、寝る前も、自然に意識が落ちるまで本を読んだ。
そんな私の様子に周りの人は心配して、やめるように言ってきた、聞かなかった。
イタチ兄さんは特にしつこく、心配してくださったが、やめるわけにはいかない。
たとえ、イタチ兄さんに笑顔を向けられても!
もはや意地だ。
実践のおあずけをくらって、腹が立ったから、読んでやった。
フガクさんを見返してやりたかった。