第20章 サバイバル演習
そのあと、カカシさんは慰霊碑(殉職した忍達のお墓的なもの)の話をして、しんみりした空気を作ってから、最後のチャンスと称した試験の挑戦を認めた。
しかし
「ナルトには喰わせるな」
と、ナルトにだけは昼食を与えないように言った。
さらに、与えたものは即刻失格にする、という条件付きで。
で、今。
わたしたちは気配を消して木々の中で三人を見守っていた。
「カカシさん」
「ん?」
「カカシさんって、いつもああなんですか?」
「ああって?」
「その…口悪く脅して、意地悪なこと言って、忍の現実をつきつける、そういうやり方のことです」
わたしのカカシさんのイメージはそうではなかった。
たしかに冷たい人だと最初にあったときは思ったけど、原作の知識も相まって、ほんとうは仲間思いのすっごく頼りになる人だと認識している。
だから、さっきのはちょっとなんか、変な感じがした。
原作の最初の方のシーンはぶっちゃけ覚えていないから何とも言えないけど。
「試験の時はいつもあんな感じだよ」
「そう、ですか…」
「ま、もしミユキがあいつらの側にいたらちょっとは違うんだろうけど」
ん?
え?
「カカシさん、それってどういう…」
ことですか
そう言おうとしたのに、かかしさんは聞かずにさっさと三人の元へ行ってしまった。
カカシさんの言いつけを破った、三人の元へ。