第19章 原作開始
「ミユキ」
卒業試験の悲しいお話しの後。
ナルトと和やかに食べ物やら修行やらの話をしていたら、サスケが額当てをつけてやってきた。
ナルトはいつものように凄くいやそうな表情を浮かべている。
調子が戻ったみたいだ。
それにしても。
さすがわたしとイタチ兄さんの弟だね!サスケは!
原作を抜きにしても優秀!学年一位だし!
ふふ。
え?ブラコン?そんなわけないじゃん。
「何やってるんだ?」
「ん?ナルト君とお話し」
「・・・さっさと帰るぞ」
おうおう。
冷たいねぇ、サスケ君よ。
そんなんだから友達できないんだぞー。
もう今はわたしと同じくらいの身長になってしまったサスケの頭をぽんぽんと撫でて、わたしはナルトを振り返った。
「あー、ナルト。わたしたち帰るね、ばいばい」
「おう!じゃーなミユキ先生!」
大きく手を振るナルトに、小さく、控えめに手を振り返して、先にいっていたサスケに駆け足で並んだ。
きっとナルトは明日会うとき良い笑顔になっているんだろうな、ということを思い、ちょっと頬が緩む。
「何笑ってるんだ、ミユキ。気持ち悪いぞ」
「ひどっ」
お姉ちゃんになんてこというんだ!
「ふん」
…イタチ兄さん。
わたしたちのサスケはとても反抗的で生意気で失礼で優秀なヒトになってしまったようなのだよ。
…なのだよ!