第18章 閑話345
ついにきた。
この日が。
初授業の日が!
といっても、シカマルに言ったとおり、見ているだけだ。
見て実力を確かめて、アドバイスしたり、アドバイスしたり、アドバイスしたり。
ようは、コーチ的な感じで技術を教えろ、とそういうわけだ。
……わたしに出来ると思うか?
否できない!
いや出来ないことはないけど、言い方きつくなりそう。
アカデミー生だよ?
そんなにきつく言ったら泣いちゃうし、わたし人の気持ちとかわかんないから加減できないし。
えーもうどうしよう。
・・・
ま、なるようになるか。
そして、授業が始まる。
わたしの位置は先生のななめ後ろ。
昔の日本女性はこの位置について男性を立てていたと言う。
わたしは別に男性を立てているわけではない。
目立たないようにしているだけだ。
「これから忍組み手をはじめる!・・・・の前に、ミユキ先生の自己紹介だ」
「へ?」
自己紹介?
そんなの聞いてないよ先生!
まぁ抗議してもどうにもならないし、授業が進まないだけなので、さっさと頭を切り換えて、先生の前に出た。
「えーっと、この間もいいましたがうちはミユキです。先日の事件の時は里の外にいて、助かりました。サスケの(義)姉、ですね。わたしは先生の補佐、ということでみなさんに技術的な助言をすることになっていますから、なにかあれば聞きに来てください。よろしくお願いします」
45度くらい頭を下げると、ぱらぱらと拍手が聞こえた。
ちょーっと長いかな。
あと、堅いね、態度が。
そういえば先生とはじめて話したときは驚かれた。
ほら、9歳にしては弁が立つから。
それでも先生方は火影様からわたしの境遇でも聞かされているのか、すぐに納得した顔で頷いて、気の毒そうな顔を向けた。
あの時はすごく居心地が悪かったなあ。
今もそーゆーときあるけど。