第18章 閑話345
「てか、ミユキはいつ帰ってきたんだよ」
よっこいしょ、とじじくさいかけ声をかけながら、シカマルが立ち上がり、わたしに問う。
「うーんと、一週間くらい前?」
そう、まだあの事件から一週間と少ししか経っていないのだ。
ぷらす、わたしはまだ生徒達の前で授業をしていない。
なんでかって?それは担当の先生に聞いて。わたしも知らん。
「てか、ミユキ。先生なんだろ?」
「あー、まあね。たぶんもう少ししたら授業すると思うから、そのときはちゃんと言うこと聞いてね」
「それはいいけどよ…」
「けど?」
「あー…」
いつにもなく歯切れの悪いシカマル。
なんだ、いったい。
「シカマルはどの授業をミユキがするか聞きたいんだよね」
「チョウジっ!」
チョウジの言葉にシカマルが慌てたように手を振った。心なしか頬が赤い気がする。
というかシカマル、そんなことを言い渋ってたのか。
別に隠してないし、普通に教えるのに。
「わたしは実技担当だよ。っていってもメインでやるのはいるか先生だから、わたしは見てるだけだけどね」
「そ、そうか」
いささか残念そうにしているシカマルに、わたしは疑問が積もるばかり。
ほんと、いったいなんなん?
わたしの実技は受けたくないって?
授業をするのはいるか先生だよ!わたしは見てるだけだし!
あー、なんか自信なくなってきたー。
いや元からあったわけじゃないけどー。
「ミユキ、団子、もう一本たべてもいい?」
「だめ。ぜったいだめ」
虎視眈々とわたしの団子をねらっているチョウジに気をつけながら、そっとため息をつくわたしなのであった。
fin...