第18章 閑話345
息を切らせて話すのもつらそうなのに、それでもわたしに質問をしたシカマルに優しい目を向けながらわたしは質問に答えた。
「どこって、里の外?」
「里の外って・・・お前、アカデミー行ってねぇのか!?」
「行ってたよ。もう卒業したけど」
あんまりいい思い出ないけど。
というより思い出といえるものがないけど。
けろっとした様子で答えるわたしに呆れたのかなんなのか、シカマルはため息を吐いて、わたしの足下に座り込んでしまった。
「なんなんだよ」との声が聞こえるので、きっとわたしへの不満をぶつぶつと言っているんだろう。
それとは対照的に、チョウジは、わたしの目の前にある、団子の乗った皿を見つめていた。
その目はきらきらと……いや、ぎらぎらと輝いていて、今にも団子を奪い取ってしまいそう。
「えーっと、食べる?一串ならいいよ」
苦笑いで、チョウジに団子をほい、と差し出すと、「いいの!?」といいながらもチョウジは遠慮することなくそれを受け取った。
そして元気よくいただきまーす、と団子をほおばり、幸せそうな顔をしている。
というか実際「幸せ」だと言っている。
なんかほほえましい。
シカマルとチョウジのアンバランスな感じが。