第18章 閑話345
木の葉の里は、一年中季節が変わらない。
いつでも過ごしやすい、それはそれは快適な気候を保っていた。
そりゃもちろん、雨は降る。
降らないと水不足にな…るのかな?
て、それはどうでも良くて。
とりあえず、今が晴天だとそういうことを言いたいわけだ。
今日の朝、わたしは唐突に団子が食べたくなった。
丁度アカデミーも休みだし、天気もいいし、ということでさっそく昼頃、甘味屋に団子を食べにきたわけである。
わたしの前に積まれた団子は五本。
1串に団子は三つ。計15団子。
わたしはこれを昼食代わりにするつもりだった。
どこの里でも団子がおいしいのに変わりはないなぁと妙なところで感心しつつ、ほくほく顔で、団子をほおばっていると。
「ミユキ!」
懐かしいようなそうでないような、でもどこかで聞いたことのあるようなーというそんな声がした。
振り返ると見えたのは、こちらにむかって走ってくる小さな人影。
サスケではない。
黒髪を一つに縛った、だるそうな男の子。
体格のいい、片手にポテトチップスの袋をもった男の子。
「あれ、シカマルとチョウジ?久しぶりー」
人影は、わたしが旅に出る前に交流し仲良くなった、シカマルとチョウジだった。
二人とも変わってないなぁ。
相変わらず仲よさそうだし、わたしより背は小さそうだし。
団子をほおばりながらほのぼのとした気持ちで、走ってくる彼らを眺める。
「っ、は、ミユキ、おまっ、はぁ、いったい今まで、ふぅ、どこいって、たんだよっ!」
わたしのところへ到着したときには、二人は言葉も発することが出来ないほど、息を切らせていた。
そんなに必死になって走ったのか−。
そんなにわたしに会いたかったのかー。
…うれしいなぁ。