第15章 別れと出会い
デイダラが旅の仲間に加わってから数日。
追っ手が来る気配もなく、平和そのものな旅路を送っていた。
そんなある日のこと。
なにを思ったのか、デイダラがわたしに爆遁を見せたいと言い出した。
爆遁を見せてもらえるのはうれしい。
うれしいけど、……爆発だから危険だし、目立つ。
目立ったら自らの居場所がばれるわけで・・・爆遁使ってるから追われてるんじゃないの?
使って・・・いいのか?
(※爆遁は禁術らしいです)
と、使わない方がいいじゃないのー、ということをやんわり伝えると
「爆発はオイラの追い求めた芸術だから、ミユキにみてもらいたい」うんぬんと言って聞く耳をもたないので、結局わたしが折れた。
さすが芸術家、頑固者だね。
芸術家ってひとつのものにこだわるだけあって、頑固な人が多いと思うんだけど、わたしだけ?
それはいいとして。
その問題の爆遁だが、いっちばん威力の弱いものにしてもらった。
じゃないといろいろ危険すぎる。
あ、もちろん場所は広々としたところだよ。
弱いと言っても爆発だからね。
「デイダラー、いつでもいいよ−」
すこし遠くにいるデイダラに向かって、声を張り上げる。
わたしの隣では、ルウさんがデイダラが使う術を警戒し、気を張り詰めていた。
こういうところはさすが忍、って感じがするよね。
いつも抜けてるのに。