第15章 別れと出会い
さて。
じゃあいきますかね。
ルウさんにぱぱっと目で合図して、彼に接触するため、静かに木を下りる。
そのまま忍のように近づいていったら、きっと彼をびっくりさせてしまうだろう。
ので、わざと音をたてて草のなかを歩き、わたしたちは彼に近づいていく。
案の定、彼はわたしたちの存在に気づいたようで、警戒するように立ち上がった。
が、わたしたちの姿を目にしたとたん、ほっと息を吐いて、再び座り込んでしまった。
なんだろう。
その警戒と安堵の落差になんだか見覚えがあるようなないような。
いやいやそんなことを考えている場合じゃない。
とりあえず、声かけよう。
「えーっとこんにちは」
「・・・お前達だれなんだ、うん」
眉をひそめ、いぶかしげな顔で問う少年。
おうふ。
これはこれは。
さっきから思っていたけれど、やっぱりそうだ。
この少年、デイダラだ。
片目を覆う黄色く長い髪。
最後に「うん」と付け加えるその口調。
まさしくデイダラのミニチュア(原作比)