第15章 別れと出会い
「おい、ミユキ、あれ」
追い始めてしばらく。
木の上で立ち止まったルウさんが指さしたのは、木の根元。
そこにいたのは、髪の黄色い、少年らしき人物。
見たところ、9、10歳くらい。
どうやら怪我をしたらしく、足に包帯を巻いているところだった。
というかあれって・・・
「あいつ、影の正体じゃねぇか?」
途切れた思考に、ふっとルウさんを見上げた。
「でも、怪我してるみたいだよ」
「怪我したから止まったんだろ」
それもそうか。
納得し、ふむ、と一つ頷いて、わたしは先ほどまで考えていた彼についての情報をルウさんに告げる。
「わたし、あの人知ってるかもしれない」
「は!?」
「もしわたしの推測が正しければ、・・・仲良くなると、ルウさんが生き残る確率が上がりそうな人だよ」
「!!ほんとか!」
本当だ、とわたしはルウさんの言葉を肯定するように笑顔を浮かべる。
それに呼応するようにして、ルウさんも嬉しそうに破顔した。
・・・
うーん、ルウさんも少年だね。
なんだか年齢差、感じるなぁ。