第15章 別れと出会い
砂の里をあとにしたわたしたち。
これからどうしよう、と話し合うが、特に案が出ない。
というかさ。
この旅、ルウさんのためだと思うんだけど。
ルウさんが旅に出ようっていうからわたしついてきたんだけど。
わたしも同意したけど、わがままいって待ってもらったけど!
それはルウさんがわたしと旅に行きたいって言うから!
え?言ってない?
・・・・そうだっけ?
いまそれはどうでもいいよ!
とにかく。
ルウさんもっと考えてってことを言いたいんだよ。
ね?
「はー、しょうがねぇな。てきとーにぶらぶらしようぜ」
はい?
「いまなんと?」
「だからてきとーに旅しようって言ってんだよ。当てもない旅ってのもいいだろ?」
聞き間違いじゃない!この人無計画に行動しよう、って言ってるよ!
この危ない忍の世界で!
「そもそも旅って計画的にやるもんじゃねえだろ」
「・・・え?そうなの?」
「旅ってのは最終目標と、大まかな道筋があって、それを目安に寄り道しながらしてくもんだ、ってじいちゃんいってたぞ」
お、おう。アドさん情報か……。
いまいち信用できないけど、ふむ。
一理あるね。
わたしたちの場合、最終目標は「忍界大戦をとめること」
大まかな道筋っていうと、
・尾獣を暁に回収されないこと
・オビトを止めること
・大蛇丸の穢土転生の術を使わせないこと
とかそんな感じ?
ほー。
じゃあ、・・・・尾獣をもってる人のところを回ってみるとか?
でも、会えないだろうなぁ。きっと。
話せなきゃ何にもならないんだよね。
砂の時みたいに強行突破はなるべくしたくないし。
んー。
んー。
んー…あー、もうめんどくさい。
「ルウさん」
「ん?」
「適当に回ろう」
ルウさんの案に乗ろう。
考えるのはもう疲れた。