• テキストサイズ

心【NARUTO】

第13章 砂の里—我愛羅—


さて、強引に部屋に押し入った、わたしとルウさん。

わたしは我愛羅の部屋を訪れている、という興奮から、あたりをきょろきょろと見回した。

ベットが一つ、テーブル一つ、椅子二つ。

わたしたちが上がった部屋にはそれしかなかった。
奥にキッチンらしきところがあったので、食品類はそこらへんにあるのだろう。

しかしひっかかる。

夜叉丸さんがいないのだ。
お母さんには先立たれ、風影であるお父さんには見放され、唯一この頃の彼が心を許していた、夜叉丸さん。

我愛羅は今・・・5歳くらいかな。
それなのに・・・いない?

「お前って、親いねぇの?」

まってルウさん!
直球過ぎる!

もっとこう、オブラートに包まなきゃ!
相手はまだ子供なんだからさぁ!

「ルウさん。デリカシーがないですよ」

わたしの非難めいた視線にも、ルウさんは首をかしげるばかりだ。
この人、どうしたものかな。

「ねぇ我愛羅」

「なに?」

こてんと首を傾げる我愛羅が可愛すぎるのだが、ひとまず置いておく。

「夜叉丸さんいないの?」

我愛羅は目を見開いた。

「夜叉丸のこと知ってるの?」

あ、よかった、夜叉丸さんいるんだ。

「うん。わたしが一方的に知ってるだけだけどね」

「そっか。夜叉丸は今いないよ。買い物に行くって言ってたよ」

はー、今いないのか−。

じゃあとりあえず我愛羅に自己紹介でもしとこうかな。
そもそも名乗っただけだしね。

これからそばにいるんだから少しくらい正体を話さないと、フェアじゃないよね、うん。

今更だけど、我愛羅さんわたしたちのことよく部屋にいれたよね。
いや強引に入ったんだけど。


・・・心配だなぁ。
/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp