第14章 ツアーラスト公演
私はしばらく医務室のベッドに横になっていた。
メンバーはまだ忙しいみたいで、誰も訪ねては来なかった。
涼介も「待ってて。」と言って、部屋を出て行った。
涼介はコンサートが終わった後、すぐ私を追いかけようとして、外に出たんだって。
考えたら外はファンだらけで危険なのにね。
そしたら裏口に私がいたもんだから、様子を見てたらしい。
フラついてるのに気付いて駆け付けてくれたんだ。
何か、初めて会った時もこんな感じだったよね。
ほんの少し前の事だけど、懐かしく感じる。
そんな事を考えていると…。
─コンコン
「愛湖?入るよー。」