第14章 ツアーラスト公演
采「愛湖ちゃん、何か隠してるよね?ファンでもないのに一人でコンサートに来るわけないよね?」
愛「いや、コンサートはチケットもらったからで…。ファンサとかは…たまたまじゃないのかな?私を見てたとは限らないし。私、うちわとかも持ってないし。」
采「でも何か怪しいのよね。隠し事とかなしだよ!私たち友達だよね?」
愛「うん…。」
零「采美ちゃん、もういいんじゃない?」
采「零は何とも思わないわけ?」
零「わ、私は…。」
…何かフラフラする。
また貧血かな。
頭痛いし…。
─倒れかけた時。
「お前ら、こいつに何かした?!」
采「えっ?! 涼介くん…?!」
零「嘘…!!」
涼「何かしたかって聞いてんの!」
采「何も…してませんっ!」
愛「りょ…すけ…。」
倒れかけた私の体は涼介がしっかり支えてくれていた。
涼介の腕の中はやっぱり落ち着く。
涼「こいつは医務室に運ぶから、あんたらは帰りな。」
采「やっぱり愛湖ちゃん…。」
涼「この事について、騒ぎを起こすなよ。」
采「は、はい!」
片桐さんたちは興奮気味で、その場を去って行った。