第12章 交差する想い
一人でいると考え事ばかりしてしまうので、散歩がてら、近くの公園へやって来た。
何かの撮影をしているみたいだったので、ベンチに座ってその様子をじっと見ていた。
「愛湖?!」
名前を呼ばれたのでよく見てみると…。
愛「裕翔くん?」
裕「何やってんの?具合、悪いって聞いたけど…。」
愛「もう大丈夫だよ。」
撮影してたのは裕翔くんだった。
モデルをしている雑誌の撮影らしい。
裕「家、この近く?」
愛「うん。そこのマンション。」
裕「愛湖、やっぱ顔色良くないよ?」
愛「そう?病み上がりだからかな。」
裕「一人暮らしなんだよね?一人で大丈夫?」
愛「うん。今まで一人でやって来たんだもん。平気だよ。」
裕「昨日、俺らで話し合ったんだけど、日替わりで愛湖の側にいてやろうって…。迷惑かな…?」
愛「ううん!嬉しいよ。」
裕「山ちゃんにも許可とってる。ただし手は出すなとw」
愛「ふふっ。皆、優しいね。」
裕「今日から誰か行くかもしれないから!」
愛「あ、うん。」
裕「じゃ、撮影戻るね。」
愛「頑張って。」
誰かが一緒にいてくれるのは心強い。
毎日安心して過ごせるのは、いつぶりだろう。