第12章 交差する想い
その時、電話が鳴った。
─着信:涼介
一瞬、通話ボタンを押すのを躇った。
愛「もしもし…。」
涼『愛湖っ!良かった…。』
愛「あの…。」
涼『何があったか、薮くんからも聞いたし、雄也からも今聞いた。』
愛「ごめっ…なさい…。私、もう…。」
涼『何言ってんの?別れる気はないからね?それより、愛湖が辛い時に側にいてやれない俺こそごめんな。』
愛「ううん…。涼介は悪くないよ。時間はかかっても、私、もう一度ちゃんと涼介と話したい。」
涼『ん。絶対会いに行くから待っててな?』
愛「うん…。」
電話を切った後、少し気持ちが軽くなった。
私、今でも涼介が好きだよ。
だけど…関係を持ってしまった薮くんや高木くん、告白してくれたメンバーの事も気になってる…。
次、皆に会う時、どんな顔すればいい?