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【6月合同企画】雨より飴を希望します

第4章 黒子のバスケ/高尾 和成






「雨の日ってさー、誠凛に負けた日のこと思い出さねぇ?」


「…」



外を見る高尾は相棒である緑間に向かって独り言のような小さい声量で言った

緑間の後ろ(で遊んでいた)にいた私だからこそ聞こえたかもしれないが、恐らくそれには教室環境も理由に入っている
いつものうるささとは打って変わったかのように、周りに誰もいない




「…何を言っているのだよ」


「いやー、あの時も雨で先輩達に置いてかれたなーって」


「今日は部活が無かっただけだろう
それで先輩達は進路のことで先に帰っただけだ」


「まあそう言っちゃうとそうなんだけどー…俺雨の中ってあんま良い思い出ないんだよな」


「例えば、どんな?」


「誠凛に負けたことだろ?お好み焼きいったら負けた誠凛に会ったし、雨の中チャリアカー漕がされたろー?」


「高尾、それ全部誠凛に負けた日のことなのだよ」


「だってそれしか浮かばねーし、てかそれが強く残ってんだよなー…」



大変だったねー。と言いつつ緑間の髪を綺麗に整えて1人頷き、ガッツポーズをした

彼の髪かなりサラサラだからやりがいと言うか、触ってて楽しいんだよね
女子よりサラサラって言うのがうざったいですけど




「帰るのだよ、高尾」


「へいへい、名前ちゃんも帰ろうぜ」


『じゃ、お邪魔しますねー』


「高尾よりかは邪魔じゃないのだよ」


「待って真ちゃん、俺いつもチャリ漕いでるだけなんだけど!?」


「ありがと!帰ろう!」



緑間の遊んでいた髪をほどいて、彼らの横に並んで歩くと少しだけ、身長差を感じた











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