• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第63章 変化と進歩と計略と


合宿までの1週間は、とにかく忙しかった。

同伴するマネージャー、キオタさん……キオちゃんがひとりで不安にならないように、様々な事をアドバイスした。

もう、絶対に無理だと2日前に泣き出してしまった彼女を家に呼び、深夜まで話し合った。

結局泊まっていく事になってしまった彼女は、翌朝にはスッキリした顔でようやく吹っ切れたようで、安心した。

選手達には、以前教えたセルフマッサージの方法を改めてレクチャーしておいて、出来るだけ自分でもケアできるようにしたつもり。

慣れない環境下での練習は、何が起きるか分からない。

改めて、自分の身体との付き合い方を認識してもらう機会になったと思う。

2泊、無事に終わるといいんだけど。




「キオちゃん、頑張ってね。何か分からない事があったら、すぐ電話して」

「ありがとうみわちゃん……!
行ってくるね!」

清々しい笑顔だった。
多分、大丈夫だろう。

「んじゃみわ、行って来るっス!」

「行ってらっしゃい!」

そんなに人数は多くないので、学校名が入ったミニバンに乗って彼らは移動する。

……正直、彼女……キオちゃんが羨ましい。
大学生のチームとやり合う彼らを見たかった。

……そんなガキみたいな事ばかり考えたって仕方ない。

私は残ったメンバーの管理に集中しなければ。

改めて気合いを入れ直して、かけ声が響く体育館へ戻って行った。


/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp