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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第62章 卒業


「みわ」

顎を斜め上に引き寄せられ、柔らかい唇が重なる。

やっぱり相変わらず緊張してドキドキするのに、それでも涼太とのキスはなんだか、ホッとするんだ。

恥ずかしいのも忘れて、身を委ねてしまう。

気付けば、ラグの上で押し倒される体勢になってしまっていた。

「ん、ん……」

唇は離れてはくれず、涼太は自在に舌を操って上顎を擽り、歯列をなぞるように口内を愛撫していた。

快楽に抗って目を開けると、間近に迫った涼太の瞳が、興奮の色に染まっているのに気が付く。

何が彼に火をつけたんだろう。

あ、もしかして……

AVの女優さん、胸が大きかったから……。

「涼太、ごめんね」

唇が離れた隙に、すかさず謝った。

「……ん?」

クラクラするほどの色気を放つ涼太。
きっと彼を満足させるには、並大抵の女では不可能だろう。

でも、他の女性の裸で興奮しているというのは……やっぱりなんだか、悔しい。

「胸……ちいさくて……」

「……どこが?」

唇は首筋を通ってするすると下りていってしまう。

舌とともに艶のある彼の髪が、身体を撫でていく。

部屋着のボタンは外され、下着のホックを外されると、小さな胸が露わになった。

「……やっ……!」

思わず両手で隠す。

私の胸は、涼太の大きな手にすっぽり収まってしまう。

さっきの女優さんは、手に余るくらい……あれを、挟めるくらいだった。

恥ずかしい。
こんな貧相な身体……。

あんなに肌を合わせているのに、今更とか思われる?

もう、こんな身体に期待はしていないかもしれない。

「みわ、またすげぇ余計な事考え込んでるっスね」

ほっぺたを両手でぶにっと抓られた。

「いひゃい」

「……で? 何がご不満?」

ツ……と、長い指が脇腹をなぞっていく。

「ぁ……ッ、ふ、不満なのは、涼太だよね……」

「オレが? 何に不満を持ってるって?」

脇腹をなぞっていた指は、下腹部に移動して茂みをさすり、陰部へと下りていく。

「……っ、あ、む、むね、とか」

「……ん?」

「じょ、女優さん、胸おっきかったし……」

「そうだったっスか?」

誰が見たって大きかった。
誤魔化されると、余計に惨めになる。

「ごめんね、オレロクに画面見てなかったから……」

涼太はいとも簡単に私の両手をほどいた。



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