第58章 すべて受け止めて
くったりと眠ってしまったみわを、ベッドまで運ぶ。
少し冷えた布団に横たえると、自分も横に滑り込んだ。
「ん……」
軽く身じろいで腕にすり寄ってくるのが可愛い。
オレ自身、身体は少し怠いが、眠気はない。
ふと思い立って、先ほどみわが話してくれた、みわのお母さんが頻繁に買ってくれた花。
記憶にある花の名をスマートフォンで検索した。
そうそう、さっき見せて貰ったのはこの花だ。
可愛らしい名前。
花言葉はなんなんだろう。
女性はやはり、花言葉というものが好きなのだろう。
今度、みわに花を贈るときには、ちゃんと花言葉まで調べて贈ろう。
「……え……?」
出てきた検索結果に、思わず指が止まる。
みわ。
オレは、すべて受け止めるから。