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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第58章 すべて受け止めて


「りょう……た……」

「……みわ」

逞しい身体に強く抱きしめられ、深く低く、とても切ない声で何度も名前を呼ばれると、脳みそが働かなくなるくらい感じる。

自分の名前が、大好きになる瞬間。

控え室での行為の時は、結局名前を呼んでくれなかった。
それが凄く……悲しかった。

今は、本当に大切なものを慈しむようにひとつひとつの音を柔らかく、囁いてくれる。

頭も身体も熱くてどうにかなりそう。

強い抱擁が解かれて、残念な気持ちと共にこの先に対する期待が膨らんだ。

柔らかい唇が、肩口から指先に向けて滑ると、触れた部分からじりじりと熱が広がっていく。

「……みわ、肩……まだ痛い?」

さっき、襲われた時に逃げられぬよう腕を捻りあげられ、外れそうになった肩は動かしているうちに随分良くなった。

「ううん、大丈夫……心配かけてごめんなさい」

「でもここ、アザになってる……オレの控え室でテーブルから転がり落ちた時?」

確かに、あの時はあちこちをしこたま打った。

「そうかな……でも痛くないから……あっ」

ペロリ、ペロリとアザを舐める舌が艶めかしく動くのを見て、恥ずかしくて逃げ出したくなる。

「んッ……んん」

ああ、身体が……疼く。
ゆっくり……ゆっくりと欲望を刺激されていくのが耐えられない……。

涼太の手がショーツにかかった時、うっかり忘れていた事を思い出した。

「涼太……まって! まだ、生理……終わりかけ、だから……」

もう殆ど出血はしていないけれど、それでもやっぱりニオイなどは気になる。

「……だから?」

そう言っているのにも関わらず、涼太はショーツを下ろしてしまう。

「……殆ど何もついてないっスよ? ……濡れてはいるみたいだけど……」

……え。

涼太が私のショーツを覗き込んでいる。
念の為つけておいたおりもの専用シートには、透明な粘液がべったりついていた。

……じゃなくて

「いやああーー! ばか! 見ないで!! えっち!! 変態!!」

見られた。見られた。見られた。

足首まで下ろされたショーツをおもむろに脱ぎ、もう見られまいと手の中に隠した。

「みわ……大胆っスね」

意地悪く微笑んだ涼太が、秘部に手を伸ばした。


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