第54章 記憶
「あ、あれ、夢じゃない? あれ?」
みわはオロオロと動揺を隠せない。
それって……。
「……みわ、オレとエッチしてる夢見てたの?」
ポンッと音がしそうなほど、みわの顔の赤さが一段階上がった。
「……ごめんなさい……」
「なんで謝るんスか?」
「……許可なく出演して貰っちゃって……」
「ぷっ、アハハハハハ! いいっスよ、事務所の許可は必要ないから!」
みわはホントに面白い。
「ねえみわ、シよ?」
「や、あ、もう……はいってる……!」
ずっとみわに包まれてる。
ぬるぬるとした感触もあるし、腰を止めてるのがツライくらいだ。
「動きたい。ダメ?」
「ちゅ、ちゅーしてからが、いい……」
……確かに、目を覚ましたらいきなりってのもヒドイっスね……
「うん……しよ」
「ん……」
唇が少し乾いている。
「あ、ごめんなさい、私唇カサカサしてる……」
恥ずかしそうに唇を押さえる仕草がめちゃめちゃ可愛くて。
寝てたんだから当然なんスけど……。
まあそんな些細な事はいい。
オレが潤してあげればいいだけだから。
少し強引に舌を唇の間に割り込ませた。
「ン」
あ、ナカがピクピク動いてる。
「気持ちいい?」
「ぅ、ん……」
また変態心が芽生えてみわの口に唾液を流し込む。
「んっ、ん」
嫌がる様子はなく、飲み込んで小さく鳴る喉に興奮する。
またナカがきゅうっと締まった。
「……みわも、ちょうだい」
「……ん」
今度はみわが恥ずかしそうにオレに唾液を飲ませようとしてくる。
温かい液体が喉を通して身体に染み込んで行くようで、みわのモノだと刻み込まれた気分。
唇の間からくちゅっと、いやらしい音がした。
「みわの……美味しい」
残った水滴すら勿体無くて、吸い付くように口内を探る。
「ん、んゥ……!」
ナカはずっとオレ自身を小刻みに締め付けている。
思えば……少し前のオレじゃ考えらんない事してるんスね……。
唇が触れるほど興奮が煽られて、みわに埋められた熱い塊が更に容量を増していくのが分かる。