第36章 隣の芝生は青いのか
パンッパンッと肌のぶつかる音だけが虚しく響き渡る。
「んん……!」
みわっちはまだ顔をみせない。なんなんスか……
大好きなみわっちのナカなのに、彼女を見ていると、温もりを求めているのはオレだけで、気持ちは一方通行なんだと思わされる。
それなのに、下半身はしっかりと繋がっているのが、悲しくなる。虚しい。
「はあっ、はあっ、みわっち……したいのは、オレばっかかよ……こっち……向けよ……っ!」
イライラが抑えきれず、力ずくで枕を引き剥がし、肩を引いた。
どんな冷めた顔してんスか……!
「あっ……!」
「え……」
なんスか、その顔。
顔真っ赤にして、蕩けてる顔。
「や、まくら、返して……!」
手を伸ばしたみわっちが逃げられないように、激しく突く。
「あっ! んんんっ! だめ! だめっ! だめなんだってば、あ、あ、あ……!」
「そう、その声っスよ」
みわっちは手の甲を噛み始めた。
「んんぅ……!」
「や、めろって……!」
どうしたんスか、みわっち。
何がダメなんだよ。言ってみろよ。
噛んでいる手を奪って握り、唇を塞いだ。
「んっ、ンンンッ……はぁ……ッ」
「ねえ、どうしたの……みわっち」
グイグイと膣壁を擦り、イイ所を刺激する。
「はっ……んう……ッ……ん……んあ、ンン……」
中がピクピクと痙攣を始めていて、みわっちの顔もイク寸前だ。
それが分かっていて、オレはペニスを引き抜いた。
「あ……っ!?」
「みわっち、イキたい……?」
「……はあっ、はあっ……」
何がみわっちをそうさせてるのか全然わかんねーけど、言わないってんならイカせてやんねえ!
「言わないと、続きはしないっスよ」
オレもツライから、ほんともうそろそろ教えて欲しいんスけど……。
みわっちは、力の入らない手でオレの腕を掴む。
「……や、りょ……たぁ……おねがい……も、もう、い、いき……たい……」
ちょっ、涙目の上目遣いはズルイ!
「……声、出すっスか?」
「……や、やっぱり……いかなくて……いい……」
なんスかそりゃ。
なんなのみわっち。
わっかんねーよ。