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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第82章 夢幻泡影


ふわりと、身体が浮いた。

事もあろうに涼太は、私を持ち上げたのだ。
まだ、繋がったままなのに。

「りょっ、涼太っ」

「あーみわ、もっとくっついてくんないスか」

「えっ、え」

言われるがまま、しがみついた。
ぴったり密着しすぎて、横顔も見えないくらいの距離に。

「んん、ぁ……っ!」

自分の体重で、彼がどんどん奥まで入ってくる。
一番奥の弱い部分が強く押されて、子宮ごと溶けていってしまいそうだ。

足が地に着いていないから、不安定さが余計に心臓を騒がせてしまう。
何が起きているのか、軽くパニックになりそうなところで気がついた。

「涼太……っ、ダメ、こんな重いの、足とか、腰がっ腕がっ」

正直、今自分がどうなってるかがよく分かっていない。
でも今涼太が両腕で私の体重を支えている事は確かで、負担は全部、彼の身体が請け負っている筈だ。

「大丈夫、これ、くっついてくれてると意外に重くないんスわ」

「そんな、わけ……だ、めっ、あっ」

「落ちるかもしんなくて怖い? めちゃくちゃ締め付けてくるんスけど」

「涼太っほんとに、だ、だめだよっ」

「大丈夫、鍛えてるから落としたりしないっスよ」

「そ、そうじゃなくて……っ」

全身を取り巻く説明しづらい感情と、言い逃れの出来ない快感。

「いいじゃないスか、ちょっとだけ。一回やってみたかったんスわ……」

「だって、こんな」

「力抜いてくれた方がオレはラクなんスけど」

「あぁ……ッ」

小刻みに揺らされて、脳みそごと蕩けていく。
早く下ろして貰わないと、彼の身体にもし何かあったら……そう思っているのに間違いはないのに。

「んー……なんか、新鮮」

「は……あ……っ、りょうた、っ」

「奥……ゴリゴリ当たってんの、分かる?」

「ん……くぅ……」

首同士が密着した状態だから、涼太の声が耳のすぐ後ろから聞こえる。
もう、訳がわからないまま頷いた。



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