第80章 進展
「っ、は……ん」
キスだけなのに、唇が離れた瞬間に口から漏れ出るのはもはや、繋がっている時の喘ぎ声だ。
なめらかな指が、頬を通り首筋をなぞっていく。
「あ、っあ、あ」
何、お酒のせい?
なんでこんなに気持ちい……だめ、頭の芯が溶ける。
「ワンピース……メチャクチャ可愛いっスね、似合ってる」
「っ、ん、ほん、と……?」
「うん」
迷って迷って決めた服、涼太にも気に入って貰えたみたいで……凄く嬉しい。
「すげー……色っぽくて、脱がしたくなる」
「……っあ」
熱い手が裾からゆっくりと侵入して来て……太腿をなぞるように撫でていく。
「あっ、あ……あ、ん」
「可愛いカオ、見せて」
「や、ぁ……」
押し倒される前のやり取りなんてすっかり忘れるほど、私は涼太の手の動きに翻弄されていた。
太腿の外側から内腿まで、ぐるりとゆったりと撫で回されて……全く触られていない秘部がじくじくと疼くのはどうしてなんだろう。
どんどんと湧き出してくるのは、醜い欲望。
触って欲しい……節くれ立った長い指で奥まで掻き回して欲しい……一番奥まで、繋がりたい。
「あ……ぁ、あ……」
手は、そんな欲を知ってか知らずか、脇腹を通って腋の下をなぞり、その横にあるささやかな膨らみに触れた。
「みわのおっぱい、柔らかい」
「あぁ……」
とても男性を満足なんてさせてあげられそうにない緩やかな丘。
大きな手のひらにすっぽり収まってしまう悲しいほどのちっちゃい胸。
それを更に押し潰すように揉みしだかれて、手のひらの中央で乳首を捏ねられると、腰が浮くほど感じてしまう。
「あん……ん……」
「相変わらず、感度いいっスね……」
「あっ、あぁっ!」
頂を口に含まれて、鼻から抜けるような声が次から次へと出て行く。
理性的な思考が、どんどん崩れていくのを感じていた。