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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


たまに考えたりしてたけど、よく考えると、ゾッとするようなコトだ。
今まで人生の中で起こった出来事が、ほんの少しでも違っていたら、今ここに居るオレは全く違う人間だったかもしれない。

バスケに出逢ってなかったら、今も退屈な毎日だったかもしれない。
そうすれば、海常に進学するコトもなかっただろう。
センパイ達にも出逢いもせず、チームワークなんて言葉の意味を分からないまま生きていただろう。

みわに出逢ってなかったら、女遊びしてたかな。
皆オレの顔と身体が大好きなんだろって諦めながら、抱いていたかもしれない。

「センパイも……いつも、ありがとうございます」

「急になんだよ、気持ちわりぃな」

考えれば考えるほど、このキセキが大切なものだって気が付く。

……そして、失うのが怖くなっていく。

誰かを自分のものにするなんて、できっこないのは分かっているのに。

いつまでもそのヒトのイチバンで居ることが、どれだけ難しいか誰よりも分かっているのに。

どうしてこんなに、欲しいんだろう。

オトナになれば、変わんのかな。
オレがガキだからかな。










……この時みわにプロポーズしていたら、オレたちの未来は変わってたかな。

未だそんなコトばっかり、考えるんスわ。




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