第79章 邂逅
「……っひ、ひん……ぁ……」
向かい合って座って抱き合いながらの結合に変わって……もう、全身どこも動かない。
さっきまた潮吹きをしてしまい……文字通り、あちこちがぐちゃぐちゃだ。
ひたすら奥を突かれる挿入で、ピストン運動がいつもよりも少ないからか、涼太はまだ余裕そう。
お腹の中が涼太でいっぱいになってる。
これ以上ないくらい、近くにいる。
「……みわ、オレと一緒に居てくれる?」
「……ん、ぁっ……え……?」
「毎日一緒に居てさ、おはようって言って、おやすみって言って」
「いっしょ、に……?」
おはようからおやすみまで、そんなCMがあった気がする……じゃなくて。
涼太と、一緒に居ること。
彼の隣に並びたいと、同じ方向を向きたいと頑張っているのに、ハッキリと彼の隣にいる自分が想像出来ない。
涼太と一緒に居たら、今度は彼まで不幸にしてしまうかもしれない。
……今どうして"今度は彼まで"って思ったんだろう?
「みわ」
「うっん、ぅ……わたし、がんばる、から」
ああ、思考がまとまらない。
今の返答がおかしかったかどうかもハッキリしなくて。
じわりじわり迫って来る大きな波に構える事も出来なくて、迎えた絶頂に意識を飛ばした。
……実際には気絶している訳じゃなくて、なんていうかぼんやりしすぎて何にも考えられなくなって……そのまま泥のような眠気に呑み込まれていってしまう、というだけなんだけれど。
「みわ……っ」
切なさを増す低めの声が、遠くに響く。
グラインドが大きくなって、彼も終わりが近づいているのだというのを感じる。
「ん……っ、りょーた、あり、がとう……」
ふわふわと意識が空中に浮遊したまま、涼太が達した事を膣内で感じ取った。