第79章 邂逅
「りょ、涼太!」
じっと見られているのに耐えかねて、胸を隠して起き上がろう……としたら案の定そっと押し戻されて。
「んー?」
「お、願い……電気、暗くしていい……?」
煌々と主張する蛍光灯の光に照らされるのにも、もう耐えられない。
涼太は、苦笑しながらもベッドサイドのライトを点灯させると、隣に置いてあった小さなリモコンで部屋の電気を消した。
少しだけ暗くなった部屋に、安堵を覚える。
これで、そんなにはっきりとは見えないはず。
部屋が暗くなっている間に、こっそり胸が大きくなればいいのに……。
「これで満足スか?」
「あ」
胸を覆っていた腕は、あっさりと彼の手が持っていってしまって。
「今更隠したって意味ないって」
「んっ……」
ぺろり、あったかい舌が脇腹から胸にかけて滑っていく。
「もう、みわのぜーんぶ知ってるんスよ、オレ」
先端の周りをぐるりと刺激されて……上目遣いで覗き込む瞳には、愉悦が含まれてる。
「乳首、ぷっくり勃って物欲しそうっスね」
「んや、ぁ」
「舐めて欲しい?」
「う……意地悪、しないで……」
そのイタズラっ子のような瞳、わたあめみたいな甘い声色にお腹の奥がじんじんする。
「みわがイイコにしてたら、意地悪なんてしないっスよ?」
「あ……っん」
今度は内腿を撫でられて、身体が……熱い。
いい子に、ってどうやったらいいのか分からない!
「みわ」
「おっ、お祝い、お祝い、したいよ」
もう何言ってるのかもよく分からなくて、とにかくお誕生日のお祝いがしたいの!
「うん、オレの好きにさせてくれたら、それ以上のお祝いはないっスわ」
「あぁ……ッ!」
突然乳首をきゅうと抓られて、電撃が走ったようになった身体が、ビクリと跳ねた。
優しく緩んでいた瞳が一転、飢えた野獣のような輝きを宿したように見えるのは、気のせい?