第77章 共栄

首筋からするりと指を伝わせていくだけで、ビクビクと反応する身体。

「あ、涼太……んっ」

その快感から本能的に逃げようとする腰を捕まえて、後ろから耳朶を食む。
空いた手で胸に触れると、弾力のあるふくらみと、早くも硬く立ち上がる先端がオレを誘った。

「待っ、ん」

「もう勃ってる……触って欲しかった？」

「っあ、あ……っ」

背を仰け反らせて喘ぐ姿は、本当に気持ち良さそうで。
オレが触っただけで、そんなに感じんの？

「やん、んあっ……」

「1回、みわと入れ替わってみたいっスわ……」

「ぁ、私も涼太と替わって、ん、みたい……っ、なんで、そんなに余裕なの……」

余裕なんか、ない。

オレが触ると、どんな風にキモチイイの？
なんでそんなに感じてくれんの？
全部全部、知りたい。
全部、教えて。

オレも、教えてあげる。
みわに触られるとどうなるのか。
みわの感じてる姿を見るとどれだけ興奮すんのか。

離れてても、全部分かるように。
距離なんかに、負けないように。

いっぱい、触れ合いたい。
お互いを刻み付けるように。



部屋の温度は、上がる一方。
もう、理性なんてほんのヒトカケラほどしかない。
セックスしなくてもいいって言ってたの、誰だよ。

「っあ、私も……っ、触り、たい」

「ん……触って、みわ。オレも、触らせて。みわのいちばん奥」

「ああっ……！」

深くまで秘部に埋め込んだ指に、キュウキュウと襞が吸い付く。

「あ、や、そこ、や、ダメ……っ」

「イイ、でしょ？　ほら、リラックスして」

「あっ、あ、…………ッ！！」

少し手前、ちょっとずれた所にあるみわのイイトコを刺激しながら陰核を押していると、何度目かの絶頂を迎える。

「っあ、……ッや、もうお願い、涼太……」

ビクビクと跳ね上がる細い身体。
オレの名前を呼ぶ、その意味。
……だめだと分かっているのに、その姿を見て、オレの中の凶暴な雄が顔を出す。

オレに触れる細い手をそっと避けてから手際良く薄い膜を装着すると、まだ波の引いていない身体に、ゆっくりと沈み込んでいった。