第22章 夏合宿 ー4日目・ふたりの夜ー
閉じたままの瞼に軽く触れ、柔らかい頬を撫でる。
「ちょっと、無理させちゃったっスね……」
愛しさがとめどなくこみ上げてくる。
おでこに優しくキスを落とした。
しかし……うう……動きたくないっス……
身体ちょうダルいし……
でも夏だからってこんなカッコでいたら風邪引いちゃうっスわ。
みわっちの濡れた秘部をそっと拭い、布団を掛ける。
部屋戻んねーと、センパイにまたシバかれるっス……って、あ。
鍵、閉めらんねーじゃん。
オレが鍵持ってっちゃったら、みわっちが明日困るよなあ……。
…………
センパイには明日しっかりシバかれるとして、みわっちが先に寝ちゃったってことだけ言っておこう。
一旦鍵をかけ、自分の部屋に戻り笠松センパイに事情を話して、再び部屋に戻ってきた。
オレが戻らない事をやっぱり心配してたみたい。
「オマエ、顔赤いけど大丈夫か?」
って言われて焦ったっスけど。
部屋に入るとすぐ、一度着直した浴衣を再度脱ぎ、みわっちの布団に潜り込んだ。
みわっちの肌、本当に気持ちいい。
柔らかくて、あったかい。
足は少し冷えているみたいだ。
眠る彼女の隣で微睡んでいるのがすごく好きだ。
自分のものではない熱がこんなにも愛しく、心地よいものなんてみわっちと出会うまで知らなかった。
肉体的に距離を置くなんて自分で勝手に決めていたけど、それじゃ足りないことがある。
心と身体の触れ合いをして初めて分かることがあるんだ。
今回も暴走したのは反省っスケド……。
いやマジでオレ、ほんと懲りねーな。
今までうわべだけの言葉に傷つくことばかりだったけど、みわっちや海常の皆との日常がオレを変えてくれてる。
みんな、大好きっス。