第76章 清新
「っ、ん……」
みわがうつ伏せになっている状態での挿入。
これならどう頑張っても浅くしか入らないし、みわの身体への負担も少ないだろうし……と思って。
そんなに負担かけたくないなら、そもそもんな事すんじゃねえ! とセンパイにシバかれそうだけど。
それは無理。
自分に正直に生きてるオレには、無理っスわ。
昨夜、続きをすんのを我慢したから許して欲しいっス。
これは、今までみわの"トラウマ"だった後ろからの挿入。
以前バックは、浴室の鏡を使ってやった事があるけど、こうして何もないトコですんのは、正真正銘初めて。
みわが、トラウマを抱えて生きたくないというなら、オレはそれを受け止めるだけ。
……受け止めて、あげたいだけ。
時折ちらりと窺う表情に、不安の色は浮かんでいないようでホッとする。
「あっ、ぁ……涼太……」
オレが与える快感のみを受け入れてくれているような、トロけた顔がたまんない。
みわは感じやすくて、どこを触っても気持ちいいみたい……ホントに、全身性感帯だ。
オレでそんな風に感じてくれんのがスゲェ嬉しくて、暴走しないようにギリギリのトコで理性を保ってる。
彼女の小さな背中に覆い被さって、からかうように耳朶をしゃぶると、すっかり掠れた甘い声とともに、身体を震わせる。
「みわ……感じやすいのも、すぐ濡れちゃうのも、すぐ潮吹いちゃうのも、すぐイッちゃうのも可愛すぎ」
耳元でそう言うと、赤みを増していく耳。
この反応も可愛くて、ついいじめちゃうんだよな。
「りょう、た……」
「んー? なんスか?」
みわの大きな瞳に、涙が浮かんだ。
え?
「……他の女の子と、比べないで……」
「……え?」
他の、女と?
誰を?
比べるって?
「涼太が経験豊富なのは、分かってる。
こんな素敵なひと、女のひとが放っておかないっていうのも。
でも……今は、私だけを見てほしいの……」
何か盛大に誤解させているというのは分かってる。
でも、その物言いがあまりにも可愛くて、ちょっとそこからの記憶があんまりない。